ドイツのデュアルシステム

ドイツのデュアルシステム

ドイツの手工業会議所の駐車場に、派手なオレンジ色の車が止まっています。

この派手な車は、手工業の仕事を若者に宣伝する車なんです✨

手工業の仕事として、木工家具店、食肉加工店、製菓店、製パン屋、整形靴屋など、開業資格としてマイスターの称号が必要な職種は全部で41種類あります。

ドイツでは学業と並行し現場で就労しながら学んでいくデュアルシステムという仕組みがあります。

日本の高校生ぐらいの年齢の時に就労と勉強を並行して学ぶことにより、その道のスペシャリストの実力をつける仕組みです。

職種にもよりますが、大体2年半から3年半ぐらいかけて職人のプロとしてゲゼレという国家資格を取得し、スペシャリストとして一人前になります。

さらに起業したい人やスキルアップしたい人は、経営学、法律、簿記や教育学を学び、最高峰の国家資格マイスターを取得します。

国家、社会、企業がゲゼレを尊重し、マイスターを評価する仕組みが出来ています。

もちろんゲゼレも職人のプロと認定され、給与の額についても基準が設けられています。

どのような生き方、キャリアアップをしていくのかもそれぞれが自由に決めていき、労働環境が守られながら安心して生活することができる仕組みが構築されています。

若いうちにスペシャリストとしての力をつけ、生きる力、稼ぐ力をつけていくことで安心した暮らしを送ることができるこの教育の仕組みは非常によくできていますし、ドイツの製造業を支えている素晴らしい仕組みだと思います✨