ドイツのマイスターは社会的地位の高い称号
「マイスター」とは技術力、開発力、経営学そして教育学を学び、試験に合格した人にのみ付与される社会的地位の高い称号☆
ドイツのマイスターは職種によっては開業資格であり、各種職業のマイスターになるためには、その職業の技術力や開発力はもちろんのこと、経営に必要な知識(経営学、会計、法律等)を学びます。特に忘れてはいけないのが教育学を学ぶことです。
マイスターになるための4本柱(技術力、開発力、経営学、教育学)のうち、マイスター自身が非常に大切だと思っているのがこの教育学です。
ドイツのマイスターは後世の育成にとても熱心で誇りを持っている。
それがマイスターの使命であり、ドイツではマイスターになった人にしか後世を育成する資格がありません。
さらに次の世代の職人のプロ(ゲゼレ等)を育成するためには様々な仕組みがあります。
マイスターが研修生に対しやり方を見せたり、どうしてそのような作業をするのかといった意義を説明することはもちろんのこと、研修生は実務につき実践でマイスターから学びながら職業訓練学校で理論を学びます。
これがデュアルシステムという教育方法。
実践力については各職場でのばらつきを調整するために、職業訓練学校でも実践を学び、特徴ある職場で学ぶ研修生の力を同じ能力に均等に育成するための工夫がなされています。
手工業会議所や様々な職業のオーバーマイスターの話を聞けば聞くほど、その仕組みの素晴らしさと、そこで学ぶ研修生の意欲や誇りをひしひしと感じました。
さらに素晴らしいと感じるのが、マイスターが研修生を育成する時の教え方です。いつも「質問をしなさい」「疑問はないのか」「わからないことは聞きなさい」といつも貪欲に学ぶ姿勢を研修生に促していました。
志の高い研修生には、早くプロになる機会も与えられます!
教育学は、ドイツの職人を育成する制度、マイスター制度(デュアルシステム)の魅力のうちの1つです。